色々なことを本気で考える

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面接で聞かれる「人生の目的」「生きる意味」「あなたにとっての幸せ」

 

就職活動をしている頃、人生の目的・生きる意味・あなたにとっての幸せ、等を聞かれることがありました。具体的な質問は違っても、意味はほとんど同じかと思います。

準備せずにこのようなことを聞かれて、きちんと答えられる人は中々いないでしょう。また、面接対策で考えているけど答えが見つからない人も多いでしょう。

そもそも面接官はなぜこんなことを聞くのか、どんな狙いがあるのか、そして面接を受ける人はどのように答えるべきなのでしょうか。

 

明確な答えなんてなくて当たり前

まず、答えが見つからない人も安心してください。生きる目的を明確に説明できる人なんて中々いないでしょう。途中で変わってしまうこともたくさんあります。面接官だって、若い人にこんなことを聞いても、どうせ大半は生きている内に変わったり、見失ったりする、なんてことはちゃんと分かっています。

 

ではなぜこのような質問をするのでしょうか。

 

なぜ人生の目的を問うのか

これらの質問の意図は、「結局は志望動機を究極的に問い詰めている」というのが私の解釈です。

 

そもそも志望動機は「その人の欲」を聞くことです。なぜ自分たちの会社に入りたいのか。しかし、「この会社では〇〇ができるからです!」「〇〇な環境が魅力的と感じたからです!」「〇〇という方法で社会貢献したいからです!」というような表面的な理由は求めていません。もっともっと探りを入れたいのです。

 

表面的な志望理由に対して「何で〇〇したいの?」「何で〇〇な環境が良いの?」と、これらをさらに問い詰めまくると・・・、結局最終的には「自分にとっての幸せ/生きる意味/人生の目的は〇〇で、それを満たすのが御社」と言う回答にならざるを得ないのです。就職という人生の重要な転換点の動機なのですから、一時の欲や軽い気持ちでなく、根本的な人生の欲に関係していなければおかしい、ということです。志望理由というのは、人生の目的や生きる意味までを論理で結びつけて、やっと、本当の志望理由が完成するはずです。

 

面接官の狙いは何か

このような質問の面接官が狙いは一般的に「自分の意思でこの会社を受けているか」「深く物事を考えているかを見極めること」、というのが私の解釈です。

 

しかし、これは別にこの質問だけからしか見極められないのではなく、結局は面接全体を通して見極めたいことです。より深く見極めるために、その人の行動原理の根本から質問しているということです。

 

このような意図がある中で、重要なのは結論自体ではなく結論の出し方となってきます。答えの導き方の自信を見れば、面接を受けている人の言葉が表面的なものなのか、強い意志なのかが分かるからです。暗記ではなく自分の言葉で言わなければなりません。

 

どう答えるべきか

面接を受ける人は、素晴らしい結論や人と違う変わった回答を出して面接官に自分が優れていることをアピールしたい!と思うかもしれません。しかし、前述のとおり、結論だけでアピールすべきでなく、結論の出し方が重要です。

 

そして、その結論の根拠は、過去の経験でなくてはなりません。人生の目的が究極の志望理由である、と上述しましたが、実際にはまだ問い詰めることができます。「私は世界平和のために生きています!だから〇〇な活動ができる御社を志望しました!」といったところで、「なぜ世界平和のために生きているの?」と問われると詰まってしまいます。「戦争は〇〇をもたらし~平和は〇〇で~」などと熱く語ってもまだまだ弱いです。想像や考えだけで自分の人生の目的は決まりません。それは経験と、それに伴う感情で決まらざるをえないことを、面接官はちゃんと分かっています。

 

一方、過去の経験と、その経験によって感じたことを理由にされると、これ以上問い詰めることができません。「過去、〇〇の貧困地域で子供たちと交流して、〇〇なことに貢献できたとき、強い誇りと生きている幸せを感じた。その後も〇〇などを考えた結果、私はこれのために生きたいと強く思うようになった。だから〇〇活動ができる御社を志望しています」と言った場合、どうでしょうか。過去の経験とそれに基づく感情、は論理の出発点であるべきものです。ちゃんと理に適っていれば、さらにそれを深掘りしようとはなりません。

 

数学の公理と似ていますね。それをさらに証明してみろ!と言われても、「そんなのそうだったからとしか言えん!証明できん!」となります。

 

 

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まとめ

3つのポイント

・人生の目的や生きる意味を、志望動機に繋げる!

・経験がもとになっているべき!

・自分の言葉で!暗記はダメ!

 

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公理と定理

公理とは?

公理の意味は辞書では、『数学の理論をつくるときの基礎におかれる命題で、無証明命題ともいわれる』とある。 (命題とは「〇〇は△△である」という題目)

 

辞書の意味は回りくどいので簡単に言えば、『誰が考えても当たり前すぎること。証明しようがなくて正しいか分からないけど正しいとして考えてしまおう、とされること』です。公理に対して「なんで?」と聞いてもちゃんとした説明は返ってきません。「説明できないけど普通に考えてそうでしょ!」となってしまいます。

 

例えば、「交わらない平行な2本の線を引ける平面がある」や、「A=BでB=CならA=C」というのも公理です。本当に平行な線を引ける平面があるかなんて証明できっこないから分からないけど、誰でも簡単に想像できることだから正しいと仮定しよう、と考えます。この仮定や前提が公理です。

 

そして、数学という体系は、全て公理が論理の出発点となっています。

 

定理とは?

さて、公理とは別に定理があります。命題という意味では似ています。どちらも「〇〇は△△である」ということを意味しています。

 

定理は、数学的に証明されたことです。「三角形の内角の和が180度である」というのも定理です。

 

ちなみに定理と公式は意味は同じです。定理は言葉で表されたもの、公式は数式で表されたもの、です。

全ての数学的な定理は論理的に証明されていますが、その論理の出発点は必ず公理です。(途中で別の仮定を用いている場合は、その仮定と公理の両方が出発点になりますが。)

公理が間違っている世界では、既に証明されている数学の定理も全て間違っていることになってしまいます。現在、正しいとされる数学的な命題には全て、「この公理が正しいとすれば」という隠された前提が潜んでいるのです。

 

つまり、ある定理に、「なんで?」「なんで?」と繰り返していくと、必ず公理が出てきます。この公理に「なんで?」と質問しても、「それは説明できないけど、誰が考えても当たり前だから正しいと考えているんだよ」としか言えません。

 

 

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公理が正しい場合のみ成立

 

応用

さて、数学的な見方で、公理と定理を説明しました。しかしこれは数学上だけではなく、全学問で共通のことです。それどころか、人間の思考すべてに関係しています。

 

論理の出発点という観点で見れば、公理は『宗教』、『倫理』など、非科学的なものと全く同じになってしまうんです。

 

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